小児乾燥性湿疹の漢方相談ビフォーアフターを紹介するコーナーです。
秋から冬にかけて、小児のみだけではなく若い方から特にお年寄りも含め非常にご相談の多くなる疾患です。
皮膚の乾燥は、意外と軽く見がちなのですが、乾燥局面は、掻破等により、炎症へと続き、慢性湿疹へと経過し、痒みの為に、夜間の睡眠もままならぬ・・・と言う状態にもなりかねません。
こう言う場合、どうしても“ステロイド外用薬”等に頼りがちですが、ステロイド外用薬は、あくまでも一時的に抑える薬なので、体内での乾燥を引起す要因を除去しないと、ステロイドの連用となり、あまり長く使用する事で後々副作用の問題も引起しかねません。
では、乾燥するからワセリン系統の軟膏では・・と考えますが、乾燥局面の肌は実際『水分の欠如』が大きな要因で逆を言えば、 ワセリンは油です、肌に使用した時は良いのですが、皮膚の水分を欲する細胞との親和性はあまり望めませんので、洗ってしまうと何の効果もなくなってしまいます。
中医学では基本的に乾燥局面を『血虚(けっきょ)』と言い、血液の栄養成分が、充分皮膚表面に到達できない状態と考えております。
従がって、基本は内服で、体内から潤いを出すことの出来る体造りをします。
外用は、基本がまず石鹸の選択です。皮脂のコントロールが出来る石鹸そして水分補給のできる、スキンケアー商品のクリームの頻回使用が重要。
痒みが強い場合、漢方薬の一時使用含め、痒み止めローションの使用で充分対応でき、ステロイド外用薬は殆ど使用せずに済みます。
【やってはいけない事!】
良く男性に多いのですが、痒いからと・熱いお風呂に入る ・ナイロンタオルに普通の石鹸をたっぷりつけ、ゴシゴシ強く肌を刺激する、等々はより症状の悪化をみますので、要注意です!!
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